ドキュメンタリー映画から食の安全を考える

ゴールデンウィークは「フォークス・オーバー・ナイブズ」「キング・コーン」「フード・インク」「モンサントの不自然な食べもの」と食に関するドキュメンタリー映画を観た。
いずれの映画も meatvideo の映像も比べたら総じてソフトだ。

「キング・コーン」は、米国政府からの助成金という強力な後押しにより大量に作られたコーンの行方がわかる映画である。アメリカで生産されているコーンの大半は人間の食用ではない。

生産する過程で雑草対策のために大量の除草剤が撒かれるが、コーンがその除草剤にやられないために遺伝子組み換えされているという。安価に生産するために効率化を追及すると、その方向に走るのは避けられないのだろうか。

ハンバーガーや牛丼があんなに安くできる理由は、安い飼料を使って牛を育て、工業的に大量生産しているからに他ならない。そもそも牛は牧草で育てるもので本来コーンを食べる動物ではない。にも関わらず牛にコーンを無理矢理食べさせるわけだから、当然胃潰瘍になる。それを飼料に抗生物質を混ぜて与えることで防いでいる。ある意味、クスリ漬けの牛の出来上がりだ。それを食べていることになる。

また、遺伝子組み換えコーンは甘味料になっている。清涼飲料水に含まれる果糖ブドウ糖液糖(異性化糖)がその正体だ。天然甘味料と書くと人工甘味料より良いものだと錯覚するが、遺伝子組み換えコーンから科学的に作られたものだということは認識しておきたい。

ファーストフードのメニューのほとんどがコーンでできているといって過言ではない。ハンバーガーの肉、ポテトの油、炭酸飲料の甘味料、いずれもコーンが成分に入っている。

特に遺伝子組み換えコーンが牛の飼料や甘味料になっていて、それとは気付かずに食べているリスクは知っておくべきだろう。こればかり成分表示をチェックしてもわからない。

うがった見方になるが、米国政府は強烈な格差社会の中で貧困層に食糧を行き渡らせるために、健康を犠牲にしてまで安価な食糧を供給する必要があったのではないか。そう思えてくる。

モンサントはGMOの前提知識があまり無ければ恐怖を感じるだろう。戦略というより侵略に近い。脅威だ。

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