政府・自民党が打ち出した所得税増税は票集めか

政府・自民党が2013年度税制改正に、所得税増税と法人税減税を盛り込もうとしている。

所得税は2015年に最高税率を現行の40%から45%に引き上げる方向で調整している。最高税率の適用対象は課税所得3,000万超の部分になるか4,000万超になるかは議論を進めていくということだ。

オバマ政権の政策をなぞってか、富裕層に対する増税にすることで、世論の了承を得やすいと考えているのだろう。しかし、富裕層ほど、所得を外に逃がす知恵を持っていることを忘れてはならない。つまり取ろうとすればするほど逃げられるということだ。

おそらくそのことは、政治家であろうものなら想定しているのではないだろうか。つまり、真剣に税収を上げようと思っているのではなく、低所得者層へのポーズではないだろうか。低所得者層は自分たちから取るのではなく、富裕層から税金を取ればいいと思うはずだ。富裕層から多く税金を取ることに反対する低所得者はいない。

つまり格差是正といいながら、次に控えている参院選を見据え支持を集めようという聞こえの良い政策ではないか。公明党内では格差是正のための増税とまことしやかに言っているようだが、所得を外に逃がせる仕組みを持つ富裕層との差はむしろ開くと見ている。

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