「お客様は神様」という故三波春夫さんの言葉がありますが、どうやら言葉が曲解され一人歩きしているようだ。
三波春夫にとっての「お客様」とは、聴衆・オーディエンスのことです。客席にいらっしゃるお客様とステージに立つ演者、という形の中から生まれたフレーズです。三波が言う「お客様」は、商店や飲食店などのお客様のことではないのです。
お客様が一番偉くて神様だから、サービスに不満があればなりふり構わず理不尽な主張をしていいことにはならない。この言葉がクレーマーの恰好の言い分になっているようだが、それは三波さんが言われたことと意味が違う。
お客様優先で対応するのは素晴らしいことだが、どのような場面でもお客様が優位というわけではなく、神様扱いすることがいつも正しいわけではない。
サービサーもお客も同じ人間だ。お金を払った方がえらいとかそういうことではなくて、常に対等である。
お互いが思いやることが必要だ。