「反日国家に工場を出すな」の真意は?

「反日国家に工場を出すな」とは東南アジアに生産拠点を広げてきた伊藤製作所の伊藤社長の談だ。伊藤社長は16年以上も前から一貫して言い続けている。半中派でもない伊藤氏がなぜそう思うのだろうか。

「中国では子供の頃から徹底的に反日教育を施されます。そんな国に巨額の投資をしたり、大事な社員を送り込むべきではない。」

伊藤社長の口からは、意外な事実がポンポンと飛び出す。

・中国で生産拠点を維持するには、技術力や経営力を背景に主導権をしっかり握る必要がある。
・日本人は話し合いが大事と考えているが、話し合いに応じれば中国のし掛けたワナにはまる。
・日本が作ってきたものは真似て作れるが、独力で新しい技術を創りだす能力はまだ乏しい。
・ワッセナー・アレンジメントにより中韓は日本製の精密機械の輸入は困難。
・フィリピンは中国から領海や領土を死守する姿勢を打ち出しているが、それに対して中国は報復としてフィリピンバナナの輸入を事実上止めている。

そして伊藤氏は、海外進出しようとアジアを歩きまわった結果、投資に最適な国はタイとフィリピン。この二つの国とインドネシアは世界でも例をみない親日国で、わざわざ危険な国を選ぶ理由はないといいます。

つまり「反日国家に工場を出すな」の真意は、チャイナリスクを考えて安全な国への投資を考えれば、中国や韓国に拠点を設けることはあり得ないということだった。

国民の思想は生まれ育った国で受けた教育で醸成されるものだ。したがって、小さい頃から反日教育を受けている中国人、韓国人と協調して何かをやることは非常に難しい現実。それはその国の国民が悪いわけではなく、国家の思想を反映したものに過ぎない。日本人は彼らに敵対心を抱く必要はなく、そういう環境で形成されたものだとと思って受け止めればいいのだ。

ビジネスとしてはあくまでリスク回避の選択をすればいいだけだと思う。

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